食塩(ナトリウム)は、高血圧の助長など、摂取しすぎると身体によくないとご存知の方も多いと思いますが、ではいったいどれぐらい摂取すると「摂りすぎ!」になるのでしょうか。実際には、個人の体調や疾病などに照らして、医師の診断のもと、減塩に取り組むことが望ましいですが、国内外の各機関から推奨される食塩摂取量の目安が発表されていますので、ぜひこれらを参考にしてみてほしいと思います。
まず、世界保健機関(WHO)では、成人の食塩摂取量は1日5g未満に抑えるべきとしています。
Salt intake of less than 5 grams per day for adults helps to reduce blood pressure and risk of cardiovascular disease, stroke and coronary heart attack.
訳:成人では、1日の食塩摂取量を5g未満に抑えることで、血圧降下や循環器系疾患、脳卒中、冠動脈疾患のリスク減少につながります。
WHOウェブサイトより
また、日本高血圧学会では1日6g、日本産科婦人科学会では妊娠高血圧症候群の予防には1日10g、発症後は1日7~8gを食塩摂取量の目安と設定しています。
特にWHOの設定した1日5gというのは5g~10gと、けっこう幅があるように思いますが、普段から食塩摂取量を気にせず外食をしたり、加工食品を口にしたりしている人からすれば、ハードルが高い値かもしれません。
例えば、日清カップヌードルを1つまるまる食べれば(スープも飲み干せば)、摂取食塩相当量は4.9gにもなります。めんとかやくだけでも2.4gあります(実際にはめんやかやくはスープを吸収するし、食べていればスープも口に入るので、もう少し摂取することになります)。
減塩するためには、外食を控える、加工食品の飲食を控える、そして食べ過ぎないということが大切です。
もちろん、調理時には塩分に気を使って、味付けを薄くする、風味でごまかす、減塩調味料を使うといったことが大切です。
食塩相当量は0gです。
一般消費者向けの加工食品や添加物に対して表示が義務付けられた栄養情報です。エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(食塩相当量で表示)は基本5項目として必ず表示しなければなりません。健康習慣をつけるには、まず栄養成分表を意識的に見るようにしましょう。
食品に含まれるナトリウムをすべて食塩由来とみなして食塩量に換算した値です。特に高血圧の場合には、食塩相当量に気を付けましょう。現在ではまだナトリウム表記のものもありますが、その場合は「食塩相当量(g)=ナトリウム(mg)× 2.54 ÷ 1000」で食塩相当量に換算できます。以下にナトリウム量(mg)を入力すれば、食塩相当量が算出されます。