定番料理のカレーライス、ときおり無性に食べたくなりますよね。特に年が明けて数日たつと、おせち料理ばかり食べた口は味付けの濃いものを欲するようで、カレーライスを作る家庭が多くなるんだそうです。
カレーライスは一度作るとたくさんできて、翌日、翌々日にまで持ち越すことも珍しくないと思いますが、実はカレーライス(正確にはカレールー)に含まれる塩分はかなり多いです。特に市販のルーを使う場合、栄養成分表の食塩相当量を見てもわかりますが、1皿分で2gを超えるのが普通です。
世界保健機関(WHO)が定める食塩摂取量の目安は1日5gまで、日本高血圧学会では1日6gまでとしていることに鑑みると、カレーライスの塩分はけっこう危険です。今日もカレーライス、明日もカレーライス、明後日もカレーライスでは、高血圧に拍車がかかるかもしれませんね。
かといって、高血圧予防のために、国民食ともいえるカレーライスを絶つことはありません(医師の指示がある場合は例外ですが・・)。カレーライスであっても、塩分を控えめに作ることはできます。
塩分控えめなカレールーを作るには、単純に市販のルーを使いすぎないようにすればOKです。しかし、ルーを少なく使えば、当然薄味になり、物足りなさもでてきてしまいます。そのため、これを塩気以外で補うと考えます。
個人的におすすめなのは、生トマトあるいはトマト缶を入れて、酸味と風味を加えてごまかす方法です。
また、本場のカレーでもお馴染み、ガラムマサラなどの香辛料を加えてみると、より風味が豊かになります。
その他、唐辛子などで辛味をつけるのも、減塩の常套手段ですね。
カレールーには、ルーの他にトマトケチャップやソース、コンソメなどを加えて作る方も多いと思いますが、これらの調味料の塩分もバカになりませんので、入れすぎには十分注意してください。
詳しい理由はわかりませんが、市販のカレールーの栄養成分表を見比べてみると、辛口よりも甘口のほうが食塩相当量が少ないようです。カレールーは、たいていカレー1皿分の食塩相当量を記載していますが、甘口と辛口で1皿あたり0.3~0.4gほどの差がありました。
おすすめはグリコの2段熟カレー甘口です。1皿分(18g)の食塩相当量は1.8gと他のカレールーよりも塩分控えめです。ただ、あくまで相対的に控えめなだけなのでご注意ください。
・市販のルーは使いすぎず、風味・酸味・辛味などで補う
・ルー以外の調味料の使い過ぎに注意する
・甘口のほうが食塩相当量が少ない傾向にある
食塩相当量は0gです。
一般消費者向けの加工食品や添加物に対して表示が義務付けられた栄養情報です。エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(食塩相当量で表示)は基本5項目として必ず表示しなければなりません。健康習慣をつけるには、まず栄養成分表を意識的に見るようにしましょう。
食品に含まれるナトリウムをすべて食塩由来とみなして食塩量に換算した値です。特に高血圧の場合には、食塩相当量に気を付けましょう。現在ではまだナトリウム表記のものもありますが、その場合は「食塩相当量(g)=ナトリウム(mg)× 2.54 ÷ 1000」で食塩相当量に換算できます。以下にナトリウム量(mg)を入力すれば、食塩相当量が算出されます。